副業と本業を両立するコツ7つ|会社員の時間の作り方、よくある失敗と対策、守りたいルール
最終更新日:2022年3月1日

「副業に興味はあるけれど、本業と両立できるか心配」「副業を始めてみたものの、疲れて続かない」。そんな悩みを持つ会社員の方は多いのではないでしょうか。
副業を続けられるかどうかは、やる気や根性よりも、無理のない時間の確保と、生活に合った副業選びで決まる部分が大きくなります。一方で、副業による長時間労働で本業に支障が出たり、体調を崩したりする人も増えています。
この記事では、副業と本業を両立するための時間の作り方とコツ、よくある失敗と対策、会社員が守りたいルールを解説します。
この記事の要点
- 副業をしている正社員の副業時間は、平均で月23時間(週5〜6時間ほど)です。まずは「週に何時間なら無理なく使えるか」から考えましょう。
- 副業が原因で本業に支障が出たり体調を崩したりした人は26.9%にのぼります。睡眠を削る両立は長続きしません。
- 両立しやすいかどうかは、副業の種類で大きく変わります。決まった時間に働く副業より、作業時間を自分で決められる副業のほうが本業と合わせやすくなります。
- 就業規則の確認、本業の勤務時間中に副業をしないこと、会社の情報を使わないことは、両立の前提になるルールです。
副業と本業の両立の現実:会社員はどれくらい副業に時間を使っている?
パーソル総合研究所が2025年に行った調査では、正社員の副業の実施率は11.0%で、副業をしている人の副業時間は平均で月23.0時間でした。週に直すと5〜6時間ほどで、平日に1時間ずつ、または休日にまとめて数時間といったペースです。
同じ調査では、副業による過重労働で「本業に支障をきたした」「体調を崩した」人の割合が26.9%にのぼり、2021年の20.7%から増えています。副業は、時間を足し算すればできるというものではありません。本業と生活を崩さない範囲で続けられる形をつくることが、両立のいちばんのポイントです。
出典:パーソル総合研究所「副業の実態・意識に関する定量調査」(2025年8月調査、2025年10月公表)
両立は「副業選び」で半分決まる
同じ週5時間でも、副業の種類によって本業との合わせやすさは大きく変わります。始める前に、自分の生活リズムに合うかを確かめておきましょう。
| 副業のタイプ | 例 | 時間の自由度 | 両立で気をつけたいこと |
|---|---|---|---|
| 雇われて働く | アルバイト、パート | 低い(シフトが決まっている) | 本業の残業と重なると調整しにくい。労働時間が本業と通算される |
| 仕事を受ける | デザイン、動画編集、SNS運用の代行 | 中(作業時間は選べるが納期がある) | 本業の繁忙期と納期が重なると無理をしやすい |
| 商品を売る | 物販、ハンドメイド販売 | 比較的高い(作業量を自分で調整しやすい) | 発送や問い合わせの対応時間が必要。仕入れの損失リスク |
| 資産を運用する | 株式投資、投資信託 | 高い(長期の積立なら手間は少ない) | 元本割れのリスク。勤務時間中の売買は避ける |
本業の残業が読めない人や、子育て中で時間がとびとびになる人は、作業時間を自分で決めやすい副業のほうが続けやすい傾向があります。反対に、「決まった時間にやるほうが続く」という人には、シフト制の仕事が合う場合もあります。どれが正解ということはなく、自分の1週間の過ごし方に合うかどうかで選ぶのが大切です。
副業の種類ごとの特徴や始め方を比べたい方は、副業アカデミーのセミナーで、いくつかの副業の始め方と注意点を聞いてから選ぶ方法もあります。在宅でできる副業の比較は会社員が在宅でできる副業12選でまとめています。
副業と本業を両立するコツ7つ
1. 副業の目的と期限を決める
「家計の足しにしたい」「将来に備えてスキルを身につけたい」など、副業をする目的をはっきりさせましょう。目的が決まると、使う時間やお金の上限、どこまで頑張るかの線引きがしやすくなります。「3か月続けて、自分に合うか判断する」のように、見直す期限も決めておくと、合わない副業をずるずる続けずに済みます。
2. 副業に使える時間を先に確保する
1週間の予定を書き出し、本業・睡眠・家事や家族との時間を先に埋めてから、残った時間で副業の時間を決めます。「平日は朝30分、土曜の午前に2時間」のように、曜日と時間帯まで決めておくと、迷わず取りかかれます。
3. 時間の使い方を記録する
何となくスマートフォンを見ている時間は、思った以上に長いものです。数日間、何に何分使ったかをメモやアプリで記録すると、副業に回せる時間が見えてきます。全部を削る必要はなく、息抜きの時間は残したうえで、使い道を決めることが大切です。
4. 本業の効率を上げ、残業を減らす
本業の残業が多いと、副業の時間が安定しません。仕事の優先順位をつける、会議や資料を短くするなど、本業の効率を上げる工夫は、副業の時間づくりにもつながります。ただし、副業のために本業の質を落とすのは本末転倒です。
5. 翌日の作業を前日に決めておく
副業の時間に「今日は何をしよう」と考え始めると、それだけで時間がなくなります。その日の副業を終えるときに、次にやることを1〜3個だけ書き出しておきましょう。短い時間でもすぐに手を動かせます。
6. 作業をできるだけ小さく分ける
「商品を出品する」なら、「写真を撮る」「説明文を書く」「価格を調べる」のように分けると、15分や30分のすき間時間でも進められます。生成AIを、文章の下書きや情報の整理の道具として使うのも一つの方法です(内容は自分で確認しましょう)。
7. 一人で抱え込まない
副業は一人で取り組む時間が長く、分からないことがあると手が止まりがちです。同じ副業に取り組む人と情報交換をしたり、セミナーや講座で基本を学んだりすると、自己流で遠回りすることを減らせます。家族に副業のことを話して協力してもらうのも、長く続けるための大切なポイントです。
両立でよくある失敗と対策
睡眠時間を削ってしまう
副業に夢中になって睡眠を削ると、本業のミスや体調不良につながります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上を目安に睡眠時間を確保することが勧められています(適切な睡眠時間には個人差があります)。副業の時間は、睡眠ではなく、ほかの時間の使い方を見直して確保しましょう。
最初から時間を詰め込みすぎる
始めたばかりのころは意欲が高く、平日も休日も副業の予定を入れがちです。しかし、本業の繁忙期や家族の予定が重なると、一気に崩れてしまいます。最初は「週に◯時間まで」と上限を決め、慣れてから増やすほうが長続きします。
成果が出ずにやめてしまう
副業は、始めてすぐに収入が出るとは限りません。収入の金額だけを目標にすると、成果が出ない時期に気持ちが続かなくなります。「今月は5品出品する」「週3回作業する」など、自分でコントロールできる行動の目標も持っておきましょう。決めた期限で振り返り、合わなければ別の副業を検討するのも前向きな判断です。
休日をすべて副業に使ってしまう
平日に時間がとれないからと休日をすべて副業にあてると、疲れが抜けず、本業にも影響します。「日曜日は副業をしない」のように、休む日をあらかじめ決めておきましょう。
本業と両立するために守りたいルール
- 就業規則を確認する:副業が許可制や届出制の会社なら、手続きをしてから始めます(会社が副業を制限できるケース)
- 本業の勤務時間中に副業をしない:勤務時間中の副業の作業や連絡、会社のパソコンやスマートフォンの利用は避けましょう。懲戒処分の対象になるおそれがあります
- 会社の情報やお客さんを使わない:本業で知った情報を副業に使ったり、本業と競合する仕事を受けたりすると、秘密保持や競業避止の義務に反するおそれがあります
- 雇われて働く副業は、労働時間が通算される:アルバイトなど雇用契約の副業では、本業と副業の労働時間が通算されます。それぞれの勤務時間を自分でも把握し、会社への報告を求められたら正しく伝えましょう
- 確定申告と住民税:会社員の場合、給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は別に必要です(副業の確定申告のやり方)
よくある質問
Q. 会社員は副業にどれくらい時間を使っていますか?
A. パーソル総合研究所の2025年の調査では、副業をしている人の副業時間は平均で月23.0時間でした。週に直すと5〜6時間ほどです。最初は週に数時間から始め、本業や生活に無理がないか確かめながら調整しましょう。
Q. 本業と両立しやすい副業はどんなものですか?
A. 本業の残業が読めない人や時間がとびとびになる人は、物販や資産運用のように、作業する時間を自分で決めやすい副業のほうが合わせやすい傾向があります。決まった時間に働くほうが続く人には、シフト制の仕事が合う場合もあります。
Q. 平日の夜に疲れて副業ができません。どうすればいいですか?
A. 夜にこだわらず、朝の時間や休日の午前など、疲れていない時間帯に副業をあてる方法があります。作業を15〜30分で終わる単位に分けておくと、短い時間でも進めやすくなります。
Q. 副業のために睡眠時間を削ってもいいですか?
A. おすすめしません。厚生労働省の睡眠ガイドでは、成人は6時間以上を目安に睡眠を確保することが勧められています。睡眠不足は本業のミスや体調不良につながるため、ほかの時間の使い方を見直しましょう。
Q. 副業のモチベーションが続きません。
A. 収入の金額だけでなく、「週3回作業する」など自分でコントロールできる行動の目標を持つと続けやすくなります。期限を決めて振り返り、合わなければ別の副業を検討するのも一つの方法です。同じ副業に取り組む人と情報交換するのも効果的です。
Q. 本業の勤務時間中に副業の連絡をしてもいいですか?
A. 避けてください。勤務時間中は本業に集中する義務があり、副業の作業や連絡、会社の機器の利用は懲戒処分の対象になるおそれがあります。
Q. アルバイトの副業をすると、労働時間はどうなりますか?
A. 雇用契約で働く副業では、本業と副業の労働時間が通算されます。合計が法定労働時間を超えると、時間外労働として扱われます。それぞれの勤務時間を自分でも把握しておきましょう。
Q. 副業を始める前に会社に確認することはありますか?
A. 就業規則で副業が認められているか、許可や届出が必要かを確認してください。本業と競合する仕事や、会社の情報を使う仕事は、認められていても制限されることがあります。
Q. どの副業が自分に合うか分かりません。
A. 1週間に使える時間、初期費用、得意なことを書き出し、いくつかの副業を比べて選ぶのがおすすめです。セミナーなどで始め方や注意点を聞いてから、小さく試してみると、自分に合うかを判断しやすくなります。
※この記事は、執筆時点の公開情報をもとに一般的な内容を解説したものです。副業の収入は、取り組む内容、時間、経験、市場の状況などによって大きく異なり、収入を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。就業規則や労働時間、税金の詳細は、勤務先や税務署、社会保険労務士・税理士などの専門家にご確認ください。
まとめ
副業と本業を両立するには、副業に使える時間を先に確保し、睡眠や休日を削らない範囲で続けられる形をつくることが大切です。副業をしている会社員の副業時間は平均で月23時間ほどで、無理をして体調を崩す人も少なくありません。
そして、両立しやすいかどうかは副業の選び方で大きく変わります。自分の1週間の過ごし方に合う副業を選び、就業規則などのルールを守りながら、小さく始めてみましょう。
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