副業とは違う?今話題の【パラレルワーク】のメリットと特徴とは?
最終更新日:2018年11月5日
昨今じわじわと注目され始めている『パラレルワーク』という働き方をご存知でしょうか。
パラレルワークとは、複数の収入源を持つという意味では副業と似ていますが、副業は本業以上に比重を置いていない仕事のことになり、パラレルワークは複数の本業を持つ働き方のことを指しています。
また、収入だけを目的とせず、スキルアップや自己実現などを目指すために同時並行で複数の事業に携わるケースが多いのも特徴の1つです。このため、独立志向が強い方や起業のための助走期間としてパラレルワークを始める方も少なくありません。
中には2つ以上の企業のコンサルに入ったり、複数のスタートアップの手伝いとしてジョインしている場合もあります。
1つのビジネスに依存しない働き方
パラレルワークという言葉は、経営学やマネジメントの権威としてしられるピーター・ドラッガー氏が提唱している働き方であり、思想でもあります。
"パラレル"には並行や、並列という意味がありますから、1つのビジネスに依存せずに働くことを表しています。
近年パラレルワーカーと呼ばれる人々は増加傾向にありますが、その背景として、
- 終身雇用の崩壊
- 本業へ依存することのリスク
- 個人の働き方の多様化
- 人生100年時代を見越したキャリアアップ
などが挙げられるでしょうか。
経済が低迷してから長い間、一生安泰だと言われていた大企業でさえ度重なる破綻により人々の安心の形は少しづつ変化しています。
特にインターネットやSNS、人工知能や医療技術の進歩など、テクノロジーの飛躍的な進化により今まで当たり前とされてきた価値観や生活は今後も大きく変わることが予想されています。
医療は健康寿命を延ばしますが、縮まらない経済格差は貧困を生み、超少子高齢化社会となって人手不足を加速させたとしても、さらにテクノロジーは人々の仕事を奪っていくでしょう。
しかしそのテクノロジーがもたらしたのはネガティブな要素だけではありません。今や個人がより自らの価値を発信しやすく、その情報は凄まじいスピードでシェア出来るようになったのです。
「1憶総個人事業」とまで呼ばれるようになった今後100年、スキルや労働力、キャリアは今後さらに自由な形へと変化していくことでしょう。
パラレルワークのメリット
ではパラレルワーカーとして働くことにはどんなメリットがあるでしょうか。
リスク分散
パラレルワークの一番のメリットとして挙げられるのは、やはりリスクが分散できるという点ではないでしょうか。
終身雇用や年功序列はもはや幻想となり、1つの会社に勤めているだけで給料が上がっていく保証はどこにもありません。
スキルアップできる
1つの会社だけに依存していると、その会社の中だけで形成されているルールや風潮、思想などに凝り固まってしまい柔軟な思考ができなくなる恐れがあります。
数々のプロジェクトに平行して関わることでどちらにも相乗効果として良い影響を及ぼすことでしょう。
自己実現
自分の目指しているビジネススタイルや新たな可能性を模索するためにもパラレルワークは向いています。
特にパラレルワークをすることで増える人脈においては良い刺激を得ることが出来たり、別の仕事を紹介してもらえたりと様々なメリットがあります。
自己管理能力が上がる
複数のプロジェクトにかかわるため、思考の切り替えやタスクの処理能力が自然と上がることが期待できます。
当然仕事を増やしすぎることは自分の首を絞めることに繋がるので危険ではありますが、いかに効率的にこなすかを訓練することもできるので良い挑戦と言えるのではないでしょうか。
パラレルワークは若者に向いている?
さて、多様化する働き方ですが、すでに自然とそうした方向へと歩を進めている若者は少なくありません。
自分でも気づかないうちにあたり前のようにスマホを使いこなすミレニアム世代やZ世代と呼ばれる彼らは、インターネットを通じ自らの価値を発信しています。
AIや機械学習が進化を続けると人間の仕事のほとんどが機械に奪われると言われていますが、この時に人間ができる仕事とは、より独創的で感情的でオリジナリティに溢れたより遊びに近い仕事だという説があります。
特に動画を使ったエンターテインメント市場は年々増加しており主に10代~20代の若者が中心となって活躍しています。
また、今の高校生、大学生が企業に感じるイメージはつい10年前までのそれとはかけ離れているのかもしれません。やがて、大学に進学して新卒で就職するという常識は薄れ、誰もがいくつもの仕事を掛け持ち、それぞれが事業主としてビジネスを展開していく。そうした社会が実現する可能性も低くはないでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はパラレルワークにおいて、そのメリットと今後日本が直面する就業環境についてご紹介しました。
今すでにある程度の地位に就いているとしても、寿命が延びる社会になって定年を迎えた時、長い余生を新たなキャリアでスタートするためにも今のうちから別の領域にチャレンジしておくのもいいでしょう。
または、本業だけに依存せず複数の組織、ビジネスにかかわることは自らの可能性を飛躍的に伸ばしてくれることは間違いありません。