知ってお得!"もらえるお金"と"戻ってくるお金"
最終更新日:2018年10月15日
定年が近づいてきて、退職後の余暇を自由に謳歌しようとも、それほど貯蓄に余裕があるわけでもなく医療費やら冠婚葬祭などのイレギュラーな出費が怖い。
体にも融通が効かなくなってきて、特殊な技能や資格もないから再就職も難しいだろう。
できるだけ生活費は切り詰めたいけど貧乏暮らしは嫌だ。
お金の話
一般的な日本の会社や学校では、仕事内容や給料のことについては詳しく教えてくれますが、お金の稼ぎ方や貯蓄の増やし方などは一切教育してもらえません。社会で生きていくためには必要不可欠な要素であるはずなのになぜか避けてしまいがちなお金の話。
こと日本においてはそうした風潮がまだまだ強く、お金の教養がない人がとても多い現状があります。
金融広報中央委員会が行った調査によると、金融教育経験のある人の割合はわずか6.6%と非常に低く、如何に私達がお金に対して無知であるかが如実に現れています。また、同じ調査で62%の人は金融教育の必要性を感じており、金融教育を受けた人の方が年収や貯蓄額が多い傾向にあるという結果が出ています。
お金の教養を身に付けることは人生の豊かさにおいても差がついてしまうのです。
とはいえ、一朝一夕でお金に詳しくなれるとも限りませんから、今回は意外にも知られていない"もらえるお金"と"戻ってくるお金"について、この国において利用できる様々な制度についてご紹介したいと思います。
住宅
太陽光発電パネル
例年、各自治体は4月中旬から翌3月末にかけて「太陽光発電パネル」の設置について募集を行うことがありますが、この時に「太陽光発電パネルの補助金」を申請しておけば上限20万円の控除を受けることができます。
1kw発電するのにかかわる必要経費により微妙に控除額は変動しますが、節電を検討している方はこの制度を利用する手はありません。
生垣
庭木や池履き、プランターや花壇を設置する場合、各自治体には「生垣緑化助成金」制度を設けているところがありますから、ご自宅に緑を増やしたいと考えている方は一度お住みの市区町村の制度を確認してみてください。
地域によっては最大25万円程度の補助金を受け取ることが可能になります。
空き家
使っていない空き家には「特定空き家等」と認定されて、固定資産税が6倍に跳ね上がる可能性があります。
しかし現在は国土交通省が制定した控除制度によって改修または処分することにより、その費用の一部が所得税から控除されるようになりました。
もし空き家を持っている方は一度ご自身の税金を確認してみてください。固定資産税により余分に払ってしまっている可能性があります。
マイホーム
年収510万円以下の方が、個人間売買以外で新築、中古住宅を購入した場合、それが2019年6月までであれば「すまい給付金」として最大30万円までの給付金を受け取ることができます。
これは入居後の申請になりますから、まだの方はぜひお急ぎください。
介護リフォーム
50歳以上で要介護認定を受けた方がご自宅にいらっしゃる場合、「介護保険における住宅改修」として手すりや段差の解消などのバリアフリー化をすることで18万円程の給付を受けることができます。
最寄りの市区町村、介護保険窓口で申請を受け付けており、同様に「バリアフリー改修特別控除」と併用できるため一度相談してみてはいかがでしょうか。
雇用
職業訓練
退職後、雇用保険を受け取れない状態、かつ月8万円以下の収入(世帯収入25万円以下)などの条件をクリアすれば、「職業訓練」を受けることで「求職者支援制度」の中から月10万円を3~6ヵ月受け取ることができます。
窓口はハローワークになります。
年度内定年退職
年度内に退職し年度末調整を会社でしてもらっていない人は、退職した会社から源泉徴収票を受け取り、確定申告することで所得税の還付を受けることができます。
遠方での就職活動
ハローワークの利用において遠方の会社(ハローワークから400km以上)を訪問する場合、申請することにより、交通費と宿泊費を受け取ることが出来ます。
給料が下がった
60歳以上65歳未満の方で雇用を継続している場合、もし60歳時点の賃金から75%未満に低下すると、「高年齢雇用継続基本給付」として賃金の15%まで補填してくれる制度があります。
「雇用保険の加入期間が通算で5年以上」の条件がありますが、該当する方は、勤務先もしくはハローワークに相談してみてください。
単身赴任
一月に4往復以内の帰宅との往復に限って、「搭乗・乗車・乗船にかんする証明書」をもって確定申告をすれば、「特定支出控除の「帰宅旅費」控除」として所得税控除の対象になります。
家族
同居していない親
自身の年収が400~500万円の間で、同居していない親族が無収入かつ公的年金を受け取っており、年金収入が158万円以下の場合、同居していなくても扶養に入れることができます。
扶養1人当たり7万円程度の控除対象になりますから、確定申告時に申請を行ってみてください。
子供の再扶養
自身の子供が無収入(低収入)で6親等内の血族、および3親等内の姻族までであれば、一度扶養から外れた子供であっても再び扶養にすることが可能になります。
確定申告することによって10万円程度の還付を受けることができるでしょう。
子供が出産した
息子、娘が子育てを始めた場合、子育てをしている親は「子育て支援パスポート」を各自治体に申請することにより受けることができます。
飲食店などで提示すれば代金の5%割引やその他サービスを受けることが可能です。
息子、娘が賃貸住宅で子育て
息子、娘が"賃貸住宅"で子育てをしている場合、「子育てファミリー世帯居住支援」として月額最大2万5000円程の家賃補助を受け取ることができます。
その他 ※子、孫
少子化が騒がれている中、国全体として子育てには手厚い保証や補助金制度が数多くあります。ご自身のお子様やお孫さんを抱えている方はぜひ一度調べてみてください。
例えば以下のようなものがあります。
・私立幼稚園に入園することで年間最大30万円ほどの補助金が支給されることがあります。
・病気にかかった場合、条件によっては医療費の一部または全額が免除されます。
・"妊活"費用として体外、人工授精にかかる治療費1回につき7~25万円が補助されることもあります。
・息子、娘の"婚活"費用として旅費、宿泊費が補助される条件もあります。
・乳幼児へのチャイルドシート購入で、費用の一部が補助される市区町村があります。
・世帯年収910万以下であれば公立高校授業料が無償になる補助制度もあります。
医療・介護
働きながらの介護
介護者が働いている場合、その収入によって「高額介護サービス費」として介護費が還付される制度があります。
介護で仕事を休んだ
雇用保険に加入しており、介護によって2週間以上の常時介護が必要で仕事を休んだ場合、「介護休業給付金」として最長で93日まで給料の4割程度が支給されます。
人間ドック
事前に申請し、各自治体の指定医療機関で人間ドックを受ければ「人間ドック助成金」として費用の5~8割の補助金を受けられることがあります。
医師の勧めでジム通い
生活習慣病やメタボにより、かかりつけの医師から運動処方箋が出ている場合、週1回8週以上であれば厚生労働省指定のジムに通うことで「医療費控除」を受けることができます。
まずは医療機関からの「運動療法実施証明書」を受け取って確定申告を行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
年は取りたくないものですが、避けられない出費や嬉しい出費にもしっかりと申請することによって助成金を受けられる制度はたくさんあります。
賢く利用して生活費の補填として活用しておきたいものです。