人材不足の一助となるか?【シニア世代】の転職理由を紐解く
最終更新日:2019年10月3日
こんにちは。副業アカデミーです。
人生100年時代と呼ばれ、平均寿命の延びと反比例するように少子化が進み、超高齢化社会へと突入しています。そうして人材不足が叫ばれる中、最近ではシニア人材へと注目が集まっていることをご存知ですか?
終身雇用は崩壊したと言われていますが、その代わりにグローバル化、テクノロジーやSNSの進化と共に働き方も多様化し、一定のキャリアが終わったシニア世代や定年後の第二のキャリアとして再就職を検討する人も少なくありません。
今回は株式会社MS-JAPANが調査した同社の人材紹介サービスを利用している50代の求職者100名のカウンセリング内容を元に、シニア世代の転職理由について紐解いていきたいと思います。
※本記事はPR TIMESに寄稿された記事を参考に一部引用しています。
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000042843.html)
50代の求職者は2倍に!?
同社の運営する転職サービスに登録している50代の求職者は過去5年間で2倍以上になっているようで、人手不足の解消に向けて60代以降のキャリアを見据えて転職を考える人が急増しているとのことです。
転職の理由とは?
1位となったのは「人間関係(パラハラ、代表についてけない、社風が合わない)」が17.2%、3位は「会社に対する不安(業績、コンプラ)」が13.1%とネガティブな理由のために転職を希望する人が多い印象です。
シニア世代と言えども、上司や社長からのパラハラを受けているという話は多く、お局さんとの関係に悩んでいるという話もあるそうです。
- 親会社から天下ってきた上司が自分勝手で聞く耳をもたない
- 70歳のお局さんが嫌だった…人間関係に悩み、環境を心機一転したい
- 経営企画部の上司から「更年期障害じゃないの?」と言われた
- 「管理部門はお金を生み出す部署じゃないので自分の役割を考えていかないと利用価値はない」と言われた
- 好き勝手する出向者と仕事をできるだけしたくない若者社員ばかりで、モチベーションダウン
- 同族企業で理不尽なことが多く仕事をさせてもらえない
2位は「これまでの経験を幅広く活かしたい」が14.1%、「業務内容を変えたい、スキルアップ」10.1%などポジティブな理由も同じようにありました。
- 次のステージでもう一花咲かせたい!
- これまでの経験をベンチャー企業(IPO企業)で活かしたい
- 監査役室の業務が形骸化しており、業務量も少なくやりがいを感じられない。今までの経験をより活かせる環境で社会に貢献できるような働き方をしたい
- 年収が下がるなら別の会社でもう一度頑張りたい
- 60歳以降も、やりがいを持って仕事を続けていきたい
50代登録者の年収事情
最後に50代の平均年収と希望年収を見てみたいと思います。
左のオレンジ色が平均年収、右側が希望年収を表していますが、50代前半と後半と差がひらいていますが、たった数年の差で100万円近くも異なるようです。
ただしいずれの世代も転職後は同じくらいの年収を希望しており、それが現年収よりも下がっているのが印象的でした。
人間関係や今の仕事内容からは、今より年収が下がってもいいから転職を希望しているということが解ります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今後益々増えるであろうシニア世代のビジネスパーソンですが、老後不安や現状への不満は若年層と同じように抱えている問題であり、それが多様化する働き方によって解消されるかもしれません。
転職と同様に、シニアでの独立・企業や、スキルを持ってフリーランスとして活躍するケース、副業や資産運用といった方法で貯蓄を増やす方もさらに増えていくように思います。