【副業禁止】と言われても…。どこまでが副業なの?

最終更新日:2018年9月14日

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「副業をしたい」と思っていてもまだまだ世の中的に副業はよくないと認識している風潮が少なからずあります。

ただし2018年1月、厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公表し、柔軟な働き方を促進する動きとして、これまで公表していた「モデル就業規則」の中から「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。」の規定が削除されました。

 

以下が今回改定された「モデル就業規則」の第11条になります。

(遵守事項)

第11条  労働者は、以下の事項を守らなければならない。

① 許可なく職務以外の目的で会社の施設、物品等を使用しないこと。

② 職務に関連して自己の利益を図り、又は他より不当に金品を借用し、若しくは贈

与を受ける等不正な行為を行わないこと。

③ 勤務中は職務に専念し、正当な理由なく勤務場所を離れないこと。

④ 会社の名誉や信用を損なう行為をしないこと。

⑤ 在職中及び退職後においても、業務上知り得た会社、取引先等の機密を漏洩しな

いこと。

⑥ 酒気を帯びて就業しないこと。

⑦ その他労働者としてふさわしくない行為をしないこと。

これはつまり法律的に副業を認めると同義なのではないでしょうか。

 

副業を禁止する企業

法律的に副業が解禁されたと言っても、勤め先企業の「就業規則」の中には「副業を禁止」する項目があり思うように行動に移せないという人や、実はすでに内緒で副業しているという人もいることでしょう。

「就業規則」とは、それぞれの会社が独自に定めるルールであり、ここは法律とは関係のない部分ですから、もちろん副業を禁止とすることも可能ではあります。

 

当然、その規則を理解した上で雇用契約を結んだのであれば、そのルールを守る必要がありますし、規則を破れば契約違反で、懲戒処分のリスクも高くなるでしょう。企業側からすれば、本業に労働力を提供してもらうかわりに給料を対価として支払っているわけですから、本業に支障があるような活動は控えてほしいと考えます。

または企業活動における大切な機密情報が漏洩したり、社会的な評価が従業員1人の軽率な行動によって損なわれる可能性もあります。

 

ただし、法的には副業を就業規則で全面的に禁止することはできません。

本気で副業を検討しているならできれば早めに本業の会社に相談してみることをオススメしますが、ただ、内緒で行う場合にも一体どこまでが副業なのか。その点は実は曖昧なのです。

 

どこからが副業なの?

どこまでがOKでどこからがNGなのか。

その明確なラインはありませんが、以下のような場合は、副業に該当する可能性があります。

  • 本業に支障を及ぼす労働
  • 本業の情報漏洩の可能性がある
  • 本業の社会的評価に影響を与える仕事
  • 競合性のある同業企業で働く
  • 利害関係のある企業で働く

 

実際に次のような仕事は副業と判断される可能性が高いため、注意が必要です。

アフィリエイト

インターネットビジネスとして人気な副業としてアフィリエイトがありますが、本業に影響を与えるような範囲で継続的な利益を得ている場合、副業として指摘される可能性はあります。

 

転売・せどり

こちらも同様に、フリマサイトなどで一時的な利益を得るのであれば問題はありませんが、仕組みを作って継続的なビジネスとする場合は難しいでしょう。

 

シェアリングエコノミー

UberEATSや民泊、人材シェアとしての働き方も同様です。お小遣い稼ぎ程度であれば問題ないかと思いますが、しっかり取り組んで体力をそちらに奪われてしまったり本業が疎かになるようであれば、気を付けるようにしましょう。

 

 

逆に下記のような"副収入"は副業に当たらない可能性が高いです。

  • ギャンブル
  • ポイントサービスの利用
  • 一時的なイベント出演料
  • 不用品の販売

こうした一過性の収入であれば副業と判断することは難しく、本業へ与える影響も少ないことから問題ないと判断されることが多いでしょう。

 

投資は副業じゃない?

年間20万円以上の利益がある場合は確定申告をする必要がありますが、継続的な事業として一定の収入がある場合はそれを「事業所得」として申請しなければいけません。

しかし、FXや株式投資、不動産収入など事業所得に該当しない所得はすべて「雑所得」になります。もちろん雑所得だろうが、確定申告によって住民税に変動があれば本業の勤め先においてそれがバレれば副業が疑われる可能性は高まります。

とはいえ、投資は副業じゃないと考える風潮も強く、指摘されることはあまりないようです。

明確に投資が副業じゃないと定められているわけではありませんが、今や法律的に問題がなくなった副業に関する"受け取られ方"の問題であって、会社側が「投資なら問題ないよ」とイメージしているケースが多い。という解釈になります。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

働き方改革が推し進められて、いざ副業を取り組もうと思ってもいくつかの障害が拭えない現状があることでしょう。

 

どこまでが副業なのか?今回はその曖昧なラインについて考察してみましたが、とはいえ、年間の利益が20万を超えた時点で確定申告が必要になり、確定申告によって住民税が変動しますから、しっかりと副収入を得たい場合は一度勤め先の企業に相談してみてください。

現在、社会的にも多様な働き方を推奨する動きは強まっていますから、企業側も全面的に禁止しづらくなっていることも事実なのです。

 

 

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