副業解禁進まず?まだ7割の企業が副業を禁止

最終更新日:2018年11月11日

fukugyou-ban

今年2018年は「副業元年」とも呼ばれ、日本政府は働き方改革の一環として副業解禁へと大きく舵を切りました。

大手企業のサラリーマンでも自らの可能性の追求や自己実現のために本業以外のプロジェクトに携わったり、スキルをシェアする働き方に取り組んでみたりと形態はより多様化しています。

人生100年時代が訪れると言われる中、1つの会社、1つの分野のみに生活を掛けるのはリスクであり、先行き不透明な経済事情においては複数の事業に関わっておくことがセーフティーネットとなり得るかもしれません。

しかし

まだ7割の企業が副業を禁止している

雇用者側からの需要ややる気はあれど、まだまだ企業の副業に対する意識は肯定的なものではありません。

リクルートキャリアが2018年10月にアンケートをした結果では

  • 兼業・副業を容認している 25.2%
  • 禁止している 71.2%
  • 推進している 3.6%

※リクルートキャリア調査(2018年10月12日)

と、推進はわずか3%で70%の企業が禁止している現状があります。

 

禁止の理由

副業の禁止の理由として一番多かったのが「社員の長時間労働・過重労働を助長するため」が44.8%と最も多く、次が37.9%で「労働時間の管理・把握が困難なため」と続いています。

他、「情報漏洩のリスクがあるため」が34.8%、「協業となるリスクがあるため、利益相反に繋がるため」が33.0%と、労働時間とその管理に対する懸念が強いようです。

 

実際、私の周りの経営者に話を聞いてみても

「禁止するほどのつもりはないけど、とにかく管理が大変だし労災、労基における環境整備にまだ手が回らない。ただ、恐らくすでに副業している従業員はいるだろうし。黙認している。でもできれば本業を頑張ってほしい。」というものでした。

 

就業規則では「許可制」をとっているようですが、わざわざ「副業してもいいですか?」と相談してきた社員はいないとのこと。

しかし40~50人の従業員を抱える企業でいちいち社員のプライベートを詮索する気もないし、そこは自己責任で頑張ってほしいと語っていました。

 

労働時間の換算方法

副業を禁止する多くの企業が抱えている労働時間ですが、労働基準法では法定労働時間として1日8時間、週40時間を超える労働には残業代の支払い義務が生じます。

この時、2社以上の会社で働き、所定労働時間の合算が法定労働時間を超えてしまった場合は"労働契約を時系列的に後から結んだ会社"に支払い義務が生じます。

ただし、"所定労働時間を超えない状態で働いていて、法定労働時間を超えた場合"に支払い義務が生じるのは、"法定労働時間を超える労働させた会社"になります。

 

労災の適用ケース

労働者には、業務中、勤務中に発生した労災事故により負傷や病気にかかった場合、労災保険から療養費用として収入保証などの給付が行われます。

副業における通勤の場合ですと、移動先の会社が「通勤災害」として扱われます。

また、労災事故によって休業補償となるのは、事故を負った時に勤務していた会社から支給される賃金を元に算出されます。

これは「障害補償」や「遺族補償」も同じです。

 

雇用保険の場合

週の所定労働時間が20時間を超える場合、雇用保険の加入対象となりますが、複数の会社で加入要件を満たしていた場合、生計を維持するために主たる賃金を支給されている雇用関係の会社でのみ加入が出来ます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

確かに労務の部分が複雑になってしまうが故、わざわざ環境整備に時間を割いて副業を解禁するところまでは手が回っていない印象です。

ただし前述したアンケート調査の結果のように、そこまで神経質に副業を禁止したいと考えているわけではないようです。少しづつではありますが、世の中の流れに沿うように寛容的になってきているのかもしれません。

また、優秀なビジネスマンからすれば1つの会社に固執する理由こそ希薄になってきている事実を、会社側は理解し始めているのでしょう。

 

 

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