急増中?【副業詐欺】の特徴と、騙されないために大切なコト
最終更新日:2018年12月5日
政府の働き方改革により「副業」が事実上解禁され、世の中には副業に関する様々なサービスが登場しています。
インターネット上の至るところで「副収入」や「在宅」「簡単」といったキーワードを使用した広告を見かけませんか?
またSNSで「副業」と検索するだけで、若い女性や身なりのキレイな男性が札束と一緒に写っている写真と共に、「簡単に稼げる!」といった強い訴求をしているアカウントがたくさん見つかることでしょう。
中には、見ず知らずの人からSNSなどを通じて「絶対に儲かりますよ」などという誘いのメッセージが届くことも珍しくありません。
しかし、こうした業者のほとんどが悪質で、気が付いたら損失しか残らなかったといった詐欺のケースは後を絶ちません。2017年の消費生活センターのデータでは、「短期間で大金を稼げるノウハウ」と称してインターネット上で取引される商材に関連する相談件数は6,593件と、前年の2016年の倍以上に増えています。
今回はそうした副業詐欺から身を守る方法と、実際に関わってしまった時の対処法についてご紹介したいと思います。
副業詐欺の特徴
これだけたくさんのサービスや情報商材がある中で、一口に副業詐欺といっても実に様々な手法が存在しています。
数が多いほど手口も巧妙で、一見しても区別が難しいのも事実です。
とはいえお金を稼ぐことは決して簡単なことではありません。
どんなに効率の良いノウハウがあったとしても、コツコツと積み重ねることによって利益は少しづつ増えていきます。
ですから、あまりにも"簡単さ"を売りにしているようなものはなるべく警戒するようにしてください。
甘い言葉にはすぐに飛びつかず、まずは下記のような特徴がないかを確かめてみましょう。
最初にお金を要求してくる
実際に副業に取り掛かる前に、登録料やシステム利用料として費用を求めてくるような場合は信用できません。
また、仕事に必要なマニュアルや教材、研修という名目で初期費用を請求するケースもあります。
向こうからアプローチしてくる
TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSを使ってあなたのアカウントに連絡をしてくる業者がいます。
「お金に困っていませんか?」「簡単に稼げるバイトがあります」といった内容で個人情報を抜きだそうとしたり、しつこく何度も連絡してきたりしますが、中には投稿内容を褒めたり、優しい口調で接触を試みてくるような場合もあります。
手口はどんどん巧妙になっていますから、少しでも怪しいと感じだらなるべく関わらないようにしましょう。
データ入力副業詐欺
データ入力の仕事はアルバイトやパートの形態で実際に存在しますが、「簡単なデータ入力の仕事で、未経験者OK、ノルマなし、在宅可」で高額な時給を提示している詐欺業者も存在しています。
実際仕事を開始するまでは通常のバイト登用のようなフローを辿りますが、直前になってサイトやシステムの登録料や利用料を請求されます。
報酬がいいからと支払ってしまえばその後仕事をもらえることはなく、業者側と連絡がとれなくなって泣き寝入り、といった詐欺は昔から多く存在しています。
Instagram副業詐欺
写真共有SNSとして人気のあるInstagramですが、最近では詐欺業者が広告やスカウトといった手法で大金を騙し取ろうとする手口が横行しています。
オシャレなアプリのイメージに酔ってしまい、ブランド品や高級リゾートを投稿しているアカウントから「写真を投稿すれば稼げます!」なんて言われてしまえばつい信じたくなってしまうこともあるでしょう。
主に以下のような手口で巧みに誘導してきます。
- 高級品が格安で買えると謳い詐欺サイトに誘導
- メッセージを使い詐欺グル―プの勧誘
- スカウトを装ってセミナーや事務所に呼ぶ
また「#副業」や「#収入」「#スマホビジネス」といったハッシュタグを多用し、主に女性や主夫の方を狙った詐欺が増えています。
特徴の1つとして、「興味がある人はLINEに連絡」と言ったメッセージと共にLINE IDが記載されており、実際に連絡を取ると副業のための初期投資として高額を要求されます。
騙されないためにも、相手からアプローチしてくる勧誘には乗らないようにしましょう。また、もし連絡を取ってしまったとしても、金銭の要求があるようであれば詐欺の可能性が非常に高いのです。
副業詐欺だと気づいたら
消費生活センターが「消費者へのアドバイス」として提示しているのは
-
情報商材は契約前に中身を確かめることができない。怪しいと思ったら連絡しない
-
高額な契約を勧誘されたり、話が違うと思ったら、きっぱりと契約を断る
-
クレジットカードでの高額決済や借金をしてまで契約しない
-
不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談してください
となっています。
しかしすでに契約等の話を進めている段階で気付いた場合、それが「業務提供誘引販売取引」か「連鎖販売契約」に該当していれば、契約書を受け取った日から20日間はクーリングオフが可能になります。
※「業務提供誘引販売取引」と「連鎖販売契約」とは特定商取引法の一部で、仕事を提供する上で消費者に金銭的負担を負わせる取引のことです。詳しくは特定商取引法のサイトを調べてみて下さい。
クーリングオフには期限がありますから、「おかしいな」と感じたら直ちに行動するようにしましょう。
また、契約書や業者とのやり取りの内容(メールやLINEなど)が証拠となりますから、保管し、すぐに郵送などの手続きを進められるようにして下さい。
クーリング・オフ適用期間を過ぎてしまっても
クーリング・オフの期限を過ぎてしまっても、契約の誤認に気付いてから1年以内であれば期間を延長することが可能です。
ただし、契約書内に特定商取引法で定められた情報が明記されていないケースに限り、「書面の不備」として延長が適用可能になります。
副業詐欺の相談先
詐欺だと気づいても、相談先でさらに詐欺に合う可能性もあるんです。
主に「NPO」や「行政書士」などといった信頼性のある団体名を表し、騙されてしまった人の弱みに付け込むような法外な金額を要求されるケースもありますから、焦って探した業者に簡単に連絡するのは避けてください。
まずは消費生活センターへ(国民生活センターでも可、最寄りの消費生活センターを紹介してくれます)相談するようにしましょう。
国民生活センター
電話番号:188
または03-3446-1623(平日のみ)
受付時間 平日:10時~12時 13時~16時
土日祝:10時~16時
(各地の窓口受付時間による)
また、警察相談専用窓口として、お住まいの都道府県に応じた警察の窓口があり、事件かどうかわからない。緊急ではないような相談にも対応しています。
警察相談専用窓口
電話番号:#9110
受付時間 平日:
午前8時30分~17時15分
(各警察本部で異なる)
まとめ
いかがでしょうか。
働き方改革を受け副業が盛り上がっていますが、そうした業界には必ず詐欺など、人を騙してお金を稼ごうとする集団が産まれるものです。
インターネットが発展し情報が増えるほど相対的な質は下がり、正しい情報を見極める必要があります。
甘い話には飛びつかず、一歩引いたところからよく観察してから最終判断を下すようにしてみてください。