点と点が線になる時
最終更新日:2018年9月16日
こんにちは!
副業アカデミー代表の小林昌裕です。
私は大学を卒業してから建築材料メーカーで四年ほど務めた後、26歳の時に転職をしました。
2社目でお世話になっていたのは工作機械を海外へ輸出するメーカーでした。私はその会社で輸出営業の仕事に就き、韓国を担当したのですが、何度もご注文をいただいた中小企業がありました。
李社長
その会社の社長は李(LEE)さんという方で、間もなく還暦を迎えるご年齢でした。
李社長の会社はソウル近郊にありまして、こう言っては失礼なのですが、町工場でした。サラリーマンとして20年間働いた後、その町工場を買い取って会社経営をスタートさせそれから20年以上、会社を維持・成長させてきた優秀且つ偉大な経営者です。
李社長は非常に優しい性格で、社員やアルバイトの方にも気を遣う方でした。当然、従業員からの信頼も非常に厚く、外部の取引業者からもいつも高評価でした。担当させていただいていた私のことも非常に可愛がってくださり、お邪魔する度に葡萄のお酒をいただいたり、娘が産まれた時はお祝いに洋服をプレゼントしてくださったりもしました。
時には大クレームを抱えて倒産寸前まで追い込まれたり、会社の規模拡大を試みて失敗したり、信頼していた社員に裏切られて大きな損失を被ってしまった時もあったそうですが、それでも諦めずに戦い続け、そういった壁を何度も乗り越えてこられました。経営者としてのやりがいや苦悩、ビジョンなどについて色々とお話を伺ったことを今でもよく思い出します。
とにかく愚直で、地道なその生き方に尊敬の念を抱いてました。
点と点が線になる
私が韓国担当から外れて、更に会社を辞めたこともありここ最近は李社長とは全く接点がなかったのですが先日、李社長の会社を担当していた現地の商社の方から私に連絡がありました。
李社長が、新社屋を建設されたというのです。
ソウル近郊の町工場は売却し、李社長の故郷である清州という場所に事務所と工場を建設したそうです。しかも、李社長のこれまでの功績が認められ清州市から補助金が出たとのことで、それはそれは素晴らしい新社屋を設立されたとのことでした。
今回の新社屋には前の町工場にはなかった社長のご趣味である書道を嗜む専用の部屋も設けたそうです。今後はビジネスに全力で取り組みつつ、と同時に次期社長になる予定の息子さんを育て趣味である書道も楽しむそうです。
最高に格好良いなと思いました。
点と点が線になるという言葉がありますが、李社長が私にこのお話をしてくださったことがありました。
「とにかく点を作る。どんなことになるかわからなくても点を残していく。意味のない点も出てくる。しかし、自分の作ってきたたくさんの点の中のいくつかがある時に繋がって線となる。その線が自分に自信を与え、次なる道を示してくれる。」
このようなお話でした。
李社長はこれを繰り返してきたんですね。
今回の新社屋もこれまでに作ってきた点と点が線になった結果ということになるのだと思います。レベルは違いますが、私も点を作り続けた結果点と点が線になる経験が増えてきました。
李社長の今回のお話を聞いて、改めてそのことに気が付くことが出来ました。
その点が今後どうなるかは今は分からなくてもとにかくしっかりとその点を残すようにする。それを繰り返すことで、思いもよらないことが起こる時がやってくるんです。点と点が線になり、線と線が面を作る・・・。
皆さんも点を作ることを必ず継続して下さい。
人生を変えるためのキーポイントです。
それではまた。