副業収入を得たら確定申告が必要!やり方や提出書類をわかりやすく解説
最終更新日:2023年2月22日
こんにちは。
副業アカデミーです。
会社員の皆さんの中には、給与明細を見て、年収と手取り額の差が大きいことに物申したい方も多いと思います。
手取額が減る要因の一つは税金です。
一方で、副業で収入を得たら「何も減額されずに振り込まれたので良かったな」で済ませてはいけません。
税金の納付の方法が違うだけで、副業の収入にも税金はかかるのです。
給与収入と副業の収入を合わせて税金を計算する「確定申告」という手続が必要になります。
今回は副業で収入を得た際に必要となる確定申告について、そのやり方や提出書類も含めてわかりやすく解説していきます。
副業の収入が20万円を超えたら確定申告が必要
会社員の場合、源泉徴収という仕組みが採用されており、会社が給与天引きで所得税を社員に代わって納付してくれています。
年末調整で住宅ローンや保険料などの必要な資料を会社に提出していれば、原則として個人での確定申告は必要ありません。
一方、副業の場合は、副業で得た「収入」から必要経費(仕入代金、交通費など)を差し引いた「所得」が年間20万円を超える場合は確定申告が必要となります。
なお、確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は必要です。
申告に必要な書類などは、自治体のホームページで確認できます。
(確定申告をした場合は、住民税の申告は不要です。)
また、会社の事業年度は多くの場合4月から3月ですが、個人の所得税の計算は1月から12月の1年間で行います。
確定申告の期限は、例年2月16日〜3月15日です。
確定申告のやり方を4つの手順で解説
では、確定申告の方法を確認しましょう。
副業所得の金額を計算
確定申告では、所得金額を種類ごとに計算します。
全部で10種類ありますが、ここでは給与所得と雑所得を取り上げます。
副業先と雇用契約を結んだ場合は給与所得に該当します。
本業と副業の双方から源泉徴収票を入手し、合算します。
クラウドソーシングでのライティングやセミナー講師、フリマやオークションなどで得た所得は雑所得に該当します。
雑所得は、収入から必要経費を控除して計算します。
副業で確定申告が必要になりそうな場合は、経費の領収書やレシートは保管しておいて下さいね。
確定申告書を作成
確定申告書は国税庁のホームページから書式をダウンロードして手書きで作成することもできますが、同じく国税庁のホームページの申告書作成コーナーからパソコンで作成したり、会計ソフトやアプリを使ってスマホで作成することもできます。
確定申告には青色と白色があります。
青色は税金を少なくする特別控除など税務上のメリットがありますが、会社のように会計帳簿を作成し税務署の事前承認を受ける必要があります。
青色申告の届出をしなければ白色になりますので、会社員の方は白色で申告を行うケースがほとんどです。
また、確定申告書にはAとBがあります。
本業と副業が給与所得のみ、もしくは給与所得と雑所得の場合はAを使用しますが、副業で雑所得の他に不動産所得があるような場合はBを使用します。
確定申告書の提出に際しては、源泉徴収票、本人確認書類(マイナンバーカード、または通知カードと運転免許証等のコピー)が必要です。
確定申告書を提出
確定申告書と添付書類の提出方法は、
- 所管の税務署の窓口へ持参
- 郵送
- 電子申告(e-Tax)
の3通りがあります。
初めての申告で不安な場合は、事前に予約をしたうえで、税務署に相談のうえ申告書を提出することができます。
(相談は電話でも受け付けています。)
税務署の窓口が閉まっている場合でも、時間外収受箱に投函することができます。
郵送の場合は、切手と宛名を記載した返信用封筒を同封しておくと、申告書の控えを返送してもらえるので安心です。
ちなみに確定申告書は「信書」に当たることから、送付する際は「荷物」ではなく「郵便物」(第一種郵便物)又は「信書便物」として送付しなければなりません。
つまり、ゆうパックなどの宅配便では送付することは出来ませんので、注意が必要です。
e-Taxでは24時間提出可能です。
マイナンバー方式とID・パスワード方式がありますが、ID・パスワード方式はマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応です。
マイナンバー方式では、マイナンバーカードとカードを読み取るためのICカードリーダライタ(2,000円程度)もしくは同等の機能があるスマホが必要です。
税金の納付・還付
確定申告の結果、追加で納付が必要がある場合は同時に納税手続をする必要があります。
申告書提出後に振込用紙が送られてくる訳ではありません。
納付の方法は、税務署や金融機関の窓口、クレジットカード、QRコード、e-Taxからの電子納税や口座振替依頼といった複数の方法があります。
還付の場合は、申告書に記載した金融機関に振り込まれます。
確定申告を忘れたときはどうすればいいのか
追加で納付が必要な場合は、絶対に期限内に申告して納付しましょう。
納付が遅れると、原則として遅れた日数に応じて、利息に相当する「延滞税」が課されてしまいます。
期限を過ぎても確定申告は可能ですので、申告忘れを思い出したら、なるべく早く申告しましょう。
期限後申告については延滞税の他に、ペナルティである「無申告加算税」が課される可能性があります。
法定の期限から1か月以内に申告をすれば無申告加算税は課されません。
記憶に新しいところでは、有名芸能人の「うっかり」申告ミスが脱税ではないかと厳しく非難されました。
忙しくても、確定申告は忘れないようにして下さい。
なお、税金が還付される場合には、申告が遅れてもペナルティはありません。
まとめ
副業で所得が年間20万円を超えたら、確定申告が必要です。
会社員にはなじみの薄い手続きですが、国税庁のホームページの申告書作成コーナーや会計アプリなどを利用すると、比較的簡単に行うことができます。
確定申告を忘れてしまうと延滞税や無申告加算税がかかってしまいます。
毎年同じ時期に申告が必要になりますので、カレンダーに記載しておくなど、ご予定に組み込んでおいて下さいね。
それでは、また。