2022.06.08
証券口座の選び方|会社員が株式投資を始める前に比べたいポイントと、特定口座・NISA口座の選び方
「株式投資を始めたいけれど、どの証券会社で口座を開けばいいか分からない」「特定口座やNISA口座など、口座の種類が多くて迷う」。株式投資を始める前に、証券口座選びでつまずく方は多いのではないでしょうか。
証券会社によって、手数料、扱っている商品、アプリの使いやすさなどは違います。ただ、サービス内容や手数料の条件はよく変わるため、「どこが一番いいか」は時期や人によって変わります。大切なのは、自分が何に投資したいのか、どう取引したいのかに合わせて、比べるポイントを押さえておくことです。
この記事では、会社員が株式投資を始めるときの証券口座の選び方と、口座開設のときに迷いやすい特定口座・NISA口座の選び方、開設の流れを解説します。
この記事の要点
証券口座は、手数料、扱っている商品、NISAの取扱い、アプリの使いやすさ、入出金のしやすさなどで比べます。手数料やキャンペーンの条件はよく変わるため、各社の公式サイトで最新の内容を確認しましょう。
会社員が税金の手間を減らしたいなら、口座の種類は「特定口座(源泉徴収あり)」が基本です。
NISA口座は1人1口座だけです。金融機関の変更は年単位でしかできないため、最初にNISA口座を開く金融機関はよく考えて選びましょう。
証券会社が金融庁に登録された金融商品取引業者かを確認しましょう。口座を開いたら、すぐに大きな金額で取引せず、少額から始めることが大切です。
証券口座とは:口座がないと株は買えない
株式や投資信託を買うには、証券会社に専用の口座(証券口座)を開く必要があります。銀行口座からお金を証券口座に移し、そのお金で株などを買う、という流れです。
証券会社には、店舗の担当者に相談しながら取引する「対面型(店舗型)」と、パソコンやスマートフォンで自分で取引する「ネット証券」があります。ネット証券は手数料が安い傾向があり、会社員が自分のペースで取引しやすいことから、多くの個人投資家に使われています。2023年10月からは、大手ネット証券の一部で、条件を満たすと国内株式の売買手数料が無料になるサービスも始まっています。
証券口座を選ぶときに比べたいポイント
証券会社を選ぶときは、次のポイントを比べましょう。すべてで一番の証券会社はないので、自分にとって大事なポイントから優先順位をつけるのがコツです。
比べるポイント
確認すること
こんな人は特に重視
売買手数料
国内株式・外国株式・投資信託の手数料。無料になる条件(電子交付の設定など)
取引の回数が多い人
扱っている商品
投資信託の本数、外国株式(米国株など)の取扱い、1株から買えるサービス(単元未満株)
米国株や少額での投資をしたい人
NISAの取扱い
NISAで買える商品の範囲、積立の設定のしやすさ
NISAで長期の積立をしたい人
アプリ・取引ツール
スマートフォンアプリの見やすさ、チャートや企業情報の見やすさ、注文方法(逆指値など)
スマートフォン中心で取引したい人
入出金
普段使っている銀行からの入金・出金の手数料と手間、銀行との連携サービス
こまめに入出金したい人
ポイント
取引や積立でたまるポイント、ポイントで投資できるか
普段使うポイントをまとめたい人
サポート
電話やチャットでの問い合わせのしやすさ
初めてで不安な人
手数料、ポイントの還元率、口座開設のキャンペーンは、変更されることがよくあります。比較サイトやSNSの情報は古くなっていることもあるため、口座を開く前に、各証券会社の公式サイトで最新の条件を確認してください。キャンペーンで特典を受け取るには、入金額や取引などの条件がついていることも多いので、内容をよく読みましょう。
証券口座は複数持ってもいい
通常の証券口座(特定口座など)は、複数の証券会社で開くことができます。「長期の積立はA社、米国株はB社」「取引はA社、情報収集はB社のツール」のように使い分ける人もいます。ただし、口座が増えると管理の手間も増えるので、最初は1〜2社から始めるのがおすすめです。NISA口座だけは1人1口座なので、次の章の注意点を確認してください。
口座開設で迷いやすい「口座の種類」の選び方
証券口座を開くときは、税金の扱いが違う口座の種類を選びます。
口座の種類
税金の計算・納付
確定申告
特定口座(源泉徴収あり)
証券会社が計算し、利益から税金を差し引いて納める
原則不要(損失の繰越などをする場合は申告する)
特定口座(源泉徴収なし)
証券会社が年間の損益を計算した報告書をつくる。納付は自分で行う
利益が出た場合は原則必要(会社員で一定の条件を満たす場合は不要なこともある)
一般口座
損益の計算も自分で行う
利益が出た場合は原則必要
NISA口座
年間の投資枠の範囲で、売却益や配当が非課税
不要(損失はほかの口座と差し引けない)
税金の手続きの手間を減らしたい会社員には、特定口座(源泉徴収あり)が基本の選択肢です。証券会社が税金の計算から納付まで行うため、株の利益について確定申告をしなくて済みます。株の利益と住民税、勤務先との関係については投資は副業になる?就業規則での扱いと、住民税で会社に知られる仕組みで解説しています。
NISA口座は1人1口座。金融機関の変更は年単位
NISA口座は、すべての金融機関を通じて1人1口座しか開けません。金融機関を変更することはできますが、変更は年単位で、その年にすでにNISAで商品を買っている場合は、変更は翌年分からになります。変更前のNISA口座で持っている商品を、新しい金融機関のNISA口座に移すこともできません。
長く使うことになりやすいので、NISA口座を開く金融機関は、買いたい商品があるか、積立の設定がしやすいかを確かめてから選びましょう。NISAの仕組みは会社員の初心者向けの投資の選び方とNISAで解説しています。
口座開設の流れと必要なもの
証券会社の公式サイトやアプリから申し込む:氏名・住所・勤務先・投資経験などを入力し、口座の種類(特定口座の源泉徴収あり・なし、NISA口座を同時に開くか)を選びます
本人確認書類とマイナンバーを提出する:マイナンバーカード、または通知カード等と運転免許証などの組み合わせで提出します。スマートフォンで撮影して提出できることが多いです
審査・口座開設の完了:数日〜1週間ほどで、ログイン情報が届きます。NISA口座は税務署の確認が必要なため、通常の口座より時間がかかることがあります
入金して取引を始める:銀行口座から証券口座にお金を移し、少額から取引を始めます
口座の開設や維持に費用がかからない証券会社が多いですが、念のため確認しておきましょう。
口座を開く前に、信頼できる証券会社かを確かめる
金融庁に登録された証券会社か
証券会社は、金融商品取引業者として金融庁(財務局)の登録を受けている必要があります。聞いたことのない会社やSNSで紹介された業者で口座を開く前に、金融庁のWebサイトで登録業者かどうかを確認しましょう。「必ずもうかる」「元本保証」などとうたう勧誘は、詐欺の可能性があります。
証券会社が破綻したときの仕組み
証券会社には、お客さんから預かったお金や株を、会社自身の財産と分けて管理すること(分別管理)が法律で義務づけられています。万一、分別管理に問題があって資産が返還されない場合は、日本投資者保護基金が1人あたり1,000万円まで補償する仕組みがあります。ただし、これは投資で出た損失を補うものではありません。株価の値下がりによる損失は、自分で負うことになります。
口座を開いたら、すぐに大きな金額で取引しない
口座を開くと、すぐに取引できるようになります。しかし、仕組みやリスクを理解しないまま大きな金額で取引すると、思わぬ損失を出すことがあります。株式投資は元本が保証されておらず、値下がりで損をすることもあります。
投資に使うのは、生活費とは分けた、失っても生活に影響しない余裕資金にする
最初は少額から始め、注文のしかたや値動きに慣れる
信用取引は、仕組みとリスクを十分に理解するまで使わない
勤務時間中の取引や株価の確認は避ける
会社員の株式投資の始め方は会社員が副業で株式投資を始める前に知っておきたいこと、短期売買のリスクは株のスイングトレードは副業でできる?で解説しています。
よくある質問
Q. 初心者はどの証券会社を選べばいいですか?
A. 一番よい証券会社は、投資したいものや取引のしかたによって変わります。手数料、扱っている商品、NISAの取扱い、アプリの使いやすさ、入出金のしやすさを比べ、自分が重視するポイントで選びましょう。条件はよく変わるので、各社の公式サイトで最新の内容を確認してください。
Q. ネット証券と対面型の証券会社は、どちらがいいですか?
A. 自分で調べて取引したい人や手数料を抑えたい人には、ネット証券が向いています。担当者に相談しながら取引したい人には、対面型の証券会社という選択肢もあります。対面型は手数料が高めになる傾向があります。
Q. 特定口座は「源泉徴収あり」と「なし」のどちらを選べばいいですか?
A. 税金の手続きの手間を減らしたい会社員には、「源泉徴収あり」が基本です。証券会社が税金の計算から納付まで行うため、株の利益について原則として確定申告は不要です。
Q. 証券口座は複数持ってもいいですか?
A. 特定口座などの通常の証券口座は、複数の証券会社で開けます。ただし、NISA口座は1人1口座だけです。口座が増えると管理の手間も増えるので、最初は1〜2社から始めるのがおすすめです。
Q. NISA口座は後から別の証券会社に移せますか?
A. 金融機関の変更は年単位でできますが、その年にすでにNISAで商品を買っている場合は、翌年分からの変更になります。変更前のNISA口座で持っている商品は、新しいNISA口座に移せません。
Q. 口座開設に必要なものは何ですか?
A. 本人確認書類とマイナンバーがわかる書類(マイナンバーカードなど)、入出金に使う銀行口座が必要です。多くの証券会社では、スマートフォンで書類を撮影して申し込めます。
Q. 口座を開くのにお金はかかりますか?
A. 口座の開設や維持に費用がかからない証券会社が多くあります。ただし、取引の手数料や、入出金・外国株式の為替の手数料などがかかる場合があるので、事前に確認しましょう。
Q. 証券会社が破綻したら、預けたお金はどうなりますか?
A. 証券会社には、お客さんの資産を会社の財産と分けて管理することが義務づけられています。分別管理に問題があって資産が返還されない場合は、日本投資者保護基金が1人1,000万円まで補償します。ただし、投資による損失は補償の対象外です。
Q. 口座を開いたら、すぐに取引を始めてもいいですか?
A. 取引はすぐにできますが、最初は少額から始め、注文のしかたや値動きに慣れることをおすすめします。投資に使うのは、失っても生活に影響しない余裕資金にしましょう。
※この記事は、執筆時点の公開情報をもとに証券口座の一般的な選び方を解説したもので、特定の証券会社や金融商品を勧めるものではありません。手数料・サービス・キャンペーンの内容は変更されることがあるため、各社の公式サイトでご確認ください。株式投資には元本割れのリスクがあります。投資の判断はご自身の責任で行ってください。
まとめ
証券口座は、手数料、扱っている商品、NISAの取扱い、アプリの使いやすさ、入出金のしやすさなどを比べて選びます。条件はよく変わるため、「どこが一番か」より、自分が何を重視するかで選び、口座を開く前に公式サイトで最新の内容を確認しましょう。
口座の種類は、会社員なら特定口座(源泉徴収あり)が基本です。NISA口座は1人1口座で、金融機関の変更は年単位なので、最初の選択を慎重にしましょう。口座を開いたら、少額から始めることが大切です。
副業アカデミーでは、株式投資の考え方やリスク管理の基本を学べる株式投資セミナーを開催しています。口座を開く前後に基本を押さえておきたい方は、セミナーの日程をご覧ください。
株式投資セミナーの日程を見る
投資とほかの副業のどちらが自分に向いているか迷っている方は、LINEの無料診断もご利用ください。5つの質問に答えるだけで、あなたに合う副業・資産運用がわかります。
おすすめ記事
会社員が副業で株式投資を始める前に知っておきたいこと|時間がなくても続けやすいやり方・始め方・税金
投資は副業にあたる?会社員の初心者向けに、NISAから始める投資の選び方と注意点を解説
株のスイングトレードは副業でできる?会社員が知っておきたいリスクと、損失を限定する考え方
投資は副業になる?就業規則での扱いと、住民税で会社に知られる仕組み・公務員の基準
副業用の銀行口座は分けるべき?メリット・デメリットと、ネット銀行を選ぶときのポイント・屋号口座の作り方
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "FAQPage",
"mainEntity": [
{
"@type": "Question",
"name": "初心者はどの証券会社を選べばいいですか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "一番よい証券会社は、投資したいものや取引のしかたによって変わります。手数料、扱っている商品、NISAの取扱い、アプリの使いやすさ、入出金のしやすさを比べ、自分が重視するポイントで選びましょう。条件はよく変わるので、各社の公式サイトで最新の内容を確認してください。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "ネット証券と対面型の証券会社は、どちらがいいですか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "自分で調べて取引したい人や手数料を抑えたい人には、ネット証券が向いています。担当者に相談しながら取引したい人には、対面型の証券会社という選択肢もあります。対面型は手数料が高めになる傾向があります。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "特定口座は「源泉徴収あり」と「なし」のどちらを選べばいいですか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "税金の手続きの手間を減らしたい会社員には、「源泉徴収あり」が基本です。証券会社が税金の計算から納付まで行うため、株の利益について原則として確定申告は不要です。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "証券口座は複数持ってもいいですか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "特定口座などの通常の証券口座は、複数の証券会社で開けます。ただし、NISA口座は1人1口座だけです。口座が増えると管理の手間も増えるので、最初は1〜2社から始めるのがおすすめです。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "NISA口座は後から別の証券会社に移せますか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "金融機関の変更は年単位でできますが、その年にすでにNISAで商品を買っている場合は、翌年分からの変更になります。変更前のNISA口座で持っている商品は、新しいNISA口座に移せません。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "口座開設に必要なものは何ですか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "本人確認書類とマイナンバーがわかる書類(マイナンバーカードなど)、入出金に使う銀行口座が必要です。多くの証券会社では、スマートフォンで書類を撮影して申し込めます。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "口座を開くのにお金はかかりますか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "口座の開設や維持に費用がかからない証券会社が多くあります。ただし、取引の手数料や、入出金・外国株式の為替の手数料などがかかる場合があるので、事前に確認しましょう。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "証券会社が破綻したら、預けたお金はどうなりますか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "証券会社には、お客さんの資産を会社の財産と分けて管理することが義務づけられています。分別管理に問題があって資産が返還されない場合は、日本投資者保護基金が1人1,000万円まで補償します。ただし、投資による損失は補償の対象外です。"
}
},
{
"@type": "Question",
"name": "口座を開いたら、すぐに取引を始めてもいいですか?",
"acceptedAnswer": {
"@type": "Answer",
"text": "取引はすぐにできますが、最初は少額から始め、注文のしかたや値動きに慣れることをおすすめします。投資に使うのは、失っても生活に影響しない余裕資金にしましょう。"
}
}
]
}