Webライティングの副業はAIで稼げる?案件数の変化と現実、向いている人とほかの選択肢

最終更新日:2022年5月26日

「ChatGPTなどの生成AIを使えば、Webライティングの副業で手軽に稼げるのでは?」。そう考えてWebライターを調べている方は多いのではないでしょうか。

結論からいうと、AIで文章が書けるようになったことで、Webライティングの副業は以前より厳しくなっています。誰でもAIで文章を作れるようになった結果、「文章を書くだけ」の仕事は減り、残った仕事には調査や取材、専門知識、AIが書いた文章の確認といった、人にしかできない部分が求められるようになりました。

この記事では、生成AIの普及でWebライティングの仕事がどう変わったのかを、データをもとに解説します。あわせて、それでもライティングが向いている人と、これから副業を始める人が検討したいほかの選択肢も紹介します。

この記事の要点

  • 大手クラウドソーシングのクラウドワークスでは、ライティング系の案件数が、ChatGPT登場前と比べて46%減りました(2021年10〜12月と2025年10〜12月の比較)。
  • 一方で平均単価は11%上がっており、調査・取材・専門知識・AIの文章の確認など、人が関わる部分に価値が移っています。
  • AIが書いた文章をそのまま納品すると、契約違反や事実の誤りにつながるおそれがあります。「AIで書けば楽に稼げる」とは考えないほうが安全です。
  • 文章の経験や専門分野がない状態から副業を始めるなら、少額から始められる物販など、ほかの選択肢も比べてみる価値があります。

Webライティングとは

Webライティングは、企業のWebサイトに載せるコラムや商品紹介、ブログ記事などを、依頼を受けて書く仕事です。クラウドソーシング(仕事を頼みたい人と受けたい人をつなぐWebサービス)で案件を探して応募し、採用されたら記事を書いて納品します。

パソコンがあれば在宅で始められ、初期費用がほとんどかからないことから、副業の定番として人気がありました。ただ、ここ数年で状況が大きく変わっています。

「AIで書けば稼げる」は本当?生成AI後のWebライティングの現実

ライティングの案件は減り、求められるものが変わった

クラウドワークスが2026年に公表したデータによると、ChatGPT登場前後でライティング系の案件数は次のように変わりました。

項目 2021年10〜12月 → 2025年10〜12月
ライティング系の案件数 46%減
ライティング系の平均単価 11%増
取材・インタビュー関連の業務 2.1倍

出典:クラウドワークス「AIが普及したら、ライターの仕事はどうなるか」(2026年6月、同社サービスのデータ)

案件の数はほぼ半分になった一方で、平均単価は上がっています。同社は、品質や専門性を担保できる人への需要が相対的に高まっている可能性を示しています。つまり、AIでも書ける文章の仕事は減り、AIでは書けない部分に価値が残っているということです。

依頼する企業の側も、ありふれた記事ならAIで自分たちで作れるようになりました。外部に頼むのは、取材が必要な記事、専門知識が必要な記事、AIが書いた文章を事実確認して仕上げる仕事など、手間と責任がかかるものが中心になっています。

AIが書いた文章をそのまま納品するリスク

「AIで書いて納品すれば早い」と考える人もいますが、次のようなリスクがあります。

  • 契約違反になるおそれ:AIの利用を禁止したり、利用を申告するよう求めたりする案件があります。条件に反して納品すると、契約違反や報酬の不払い、取引の打ち切りにつながることがあります
  • 事実の誤り:生成AIは、もっともらしい誤り(存在しない数字や制度など)を書くことがあります。誤った情報を納品すれば、クライアントの信用を傷つけることになります
  • 他人の文章との類似:AIの出力が既存の文章とよく似てしまうことがあり、確認せずに納品するとトラブルの原因になります
  • 差がつかない:誰でも同じAIで同じような文章を作れるため、AIの文章をそのまま出すだけでは、選ばれる理由になりません

AIは、構成案のたたき台や言い回しの候補を出すなど、作業を助ける道具としては役立ちます。ただし、調べて確かめ、責任を持って仕上げる部分は人の仕事として残ります。

文字単価と作業時間の現実

Webライティングの報酬は、「1文字あたり◯円」の文字単価で決まることが多いです。ここで注意したいのが、実際にかかる時間です。記事を書く作業には、文章を打つ時間だけでなく、テーマの調査、構成づくり、事実の確認、修正の対応も含まれます。

たとえば、文字単価1円で3,000文字の記事を書くと報酬は3,000円です。調査から修正まで合わせて4時間かかれば、時給に直すと750円になります(クラウドソーシングの手数料は別にかかります)。これはあくまで計算の例で、実際の単価や作業時間は案件やその人の経験によって大きく異なり、収入を示すものではありません。文字単価が高い案件ほど、専門性や取材などの手間が求められるのが一般的です。

それでもWebライティングが向いている人

案件は減っていますが、ライティングの仕事がなくなったわけではありません。次のような人は、今でも強みを活かせる可能性があります。

  • 本業の専門知識がある人:医療、法律、IT、金融、不動産など、仕事で得た知識や経験は、AIにはない一次情報になります
  • 取材やインタビューができる人:人から話を聞き出して記事にする仕事は、AIでは代わりにくい分野です
  • 調べて確かめるのが得意な人:AIが書いた文章の事実確認や編集を任される仕事もあります
  • 文章を書くこと自体が好きな人:収入だけでなく、スキルを積み上げることに価値を感じる人

反対に、「文章の経験も専門分野もないけれど、AIを使えば簡単に稼げそう」という理由だけで始めると、案件の少なさと競争の激しさに直面しやすいのが現状です。

これから副業を始めるなら:ほかの選択肢も比べてみる

副業を探している目的が「本業以外の収入をつくりたい」ということなら、ライティングにこだわらず、ほかの副業と比べて選ぶのがおすすめです。その選択肢の1つが、商品を仕入れて販売する物販です。

物販とは

物販は、商品を仕入れて、フリマアプリやネットショップ、海外の通販サイトなどで販売し、仕入れ値と販売価格の差を利益にする副業です。在庫を持たずに少量から仕入れられる方法もあり、数万円程度の資金から小さく試すことができます。

Webライティングと物販の違い

Webライティング 物販
初期費用 ほぼかからない 仕入れの資金が必要(少額から始められる)
収入の仕組み 書いた分の報酬(作業時間に比例しやすい) 仕入れ値と販売価格の差(利益)
AIとの関係 文章そのものがAIで作れるため、仕事の中身が変わった 実際の商品を扱うため、AIは商品説明や価格調査を助ける道具として使える
主なリスク 案件が取れない、単価が低い 売れ残り、値下がり、送料や手数料で利益が減る
必要な手続き 特になし 中古品を仕入れて売る場合は古物商許可

物販を始める前に知っておきたい注意点

  • 損をすることもある:仕入れた商品が売れなかったり、値下がりしたりすると、仕入れたお金が戻らないことがあります。最初は少額で試し、売れる商品の見極め方を学びながら進めましょう
  • 古物商許可:リサイクルショップやフリマアプリなどで中古品を仕入れて販売する場合は、警察署を通じて古物商許可を取る必要があります。メーカーや問屋から新品を仕入れる場合や、自分の不用品を売る場合は不要です
  • 売ってはいけないもの・許可が必要なもの:偽ブランド品は販売できません。医薬品や酒類の販売には許可や免許が必要で、コンサートなどのチケットを定価を超えて転売することは法律で禁止されています。各販売サイトの規約も確認してください
  • 確定申告:会社員で、物販の所得(売上から仕入れや経費を引いた金額)が年20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です
  • 勤務先のルール:物販は副業にあたります。始める前に就業規則を確認してください

どの副業にも向き不向きがあり、物販が誰にでも合うわけではありません。初期費用、使える時間、得意なことを書き出して、いくつかの副業を比べてから選ぶのがおすすめです。

もしWebライティングを始めるなら

それでもWebライティングに挑戦したい場合は、次の点を意識して始めましょう。

  1. 得意分野を決める:本業や趣味の知識を活かせるジャンルに絞ると、ほかの人との違いを出しやすくなります
  2. 見本の記事を用意する:自分で書いた記事を数本用意しておくと、応募のときに実力を伝えられます
  3. 案件のAI利用の条件を確認する:AIを使ってよいか、申告が必要かを応募前に確認し、条件を守りましょう
  4. 事実確認を徹底する:AIを使った場合も使わない場合も、数字や制度は公的な情報源で確かめてから納品しましょう

よくある質問

Q. AIを使えばWebライティングで簡単に稼げますか?

A. 簡単に稼げるとは考えないほうが安全です。誰でもAIで文章を作れるようになった結果、文章を書くだけの仕事は減り、調査や取材、専門知識、AIの文章の確認など、人が関わる部分が求められるようになっています。

Q. Webライティングの案件は本当に減っているのですか?

A. クラウドワークスの公表データでは、ライティング系の案件数が2021年10〜12月と比べて2025年10〜12月は46%減りました。一方で平均単価は11%上がっており、仕事の中身が変わったと考えられます。

Q. AIで書いた文章を納品してもいいですか?

A. 案件の条件によります。AIの利用を禁止したり、申告を求めたりする案件もあるため、必ず応募前に確認してください。AIを使った場合も、事実の誤りや他人の文章との類似がないかを自分で確かめてから納品する必要があります。

Q. Webライティングは初期費用がかかりませんか?

A. パソコンとインターネット環境があれば始められ、初期費用はほとんどかかりません。ただし、案件の数が減っているため、始めやすさと稼ぎやすさは別だと考えておきましょう。

Q. 今からWebライターを目指すのに向いているのはどんな人ですか?

A. 本業で得た専門知識がある人、取材やインタビューができる人、調べて確かめる作業が得意な人は、AIでは代わりにくい強みを活かせる可能性があります。

Q. 物販はいくらから始められますか?

A. 仕入れの方法によりますが、少量の仕入れから試せば、数万円程度の資金で始めることもできます。ただし、売れ残りや値下がりで損をすることもあるため、失っても生活に影響しない金額から始めてください。

Q. 物販を始めるのに許可は必要ですか?

A. 中古品を仕入れて販売する場合は、古物商許可が必要です。メーカーや問屋から新品を仕入れる場合や、自分の不用品を売る場合は不要です。医薬品や酒類など、販売に許可や免許が必要な商品もあります。

Q. 副業の収入が少なくても確定申告は必要ですか?

A. 会社員の場合、副業の所得が年20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも、住民税の申告は別に必要です。

Q. 会社員がWebライティングや物販をするのは問題ありませんか?

A. どちらも副業にあたるため、勤務先の就業規則で認められているかを確認してください。許可制や届出制の会社なら、手続きをしてから始めましょう。

※この記事は、執筆時点の公開情報をもとに一般的な内容を解説したものです。副業の収入は、取り組む内容、時間、経験、市場の状況などによって大きく異なり、収入を保証するものではありません。物販の許可や税金の詳細は、警察署、税務署、税理士などの専門家にご確認ください。

まとめ

生成AIの普及で、Webライティングの副業は以前より厳しくなりました。ライティング系の案件数は大きく減り、残った仕事には調査や取材、専門知識、AIの文章の確認など、人にしかできない部分が求められています。「AIで書けば楽に稼げる」と考えて始めると、現実とのギャップに悩むことになりかねません。

専門知識や取材の経験がある人にとっては、今でも強みを活かせる仕事です。一方で、これから副業を始めるなら、少額から始められる物販など、ほかの選択肢と比べて自分に合うものを選ぶのがおすすめです。

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