副業専用の銀行口座を開設するメリットとは?手数料の低いネット銀行を紹介
最終更新日:2023年9月21日
副業をするときに個人用の銀行口座と副業専用の銀行口座は分けたほうが効率的です。
個人用の口座と一緒にしてしまうと、後で確定申告をする際の帳簿付けにどれがプライベート用の収支でどれが副業用の収支か手間取ってしまうためです。
そして、副業用の銀行口座を選ぶ時にはネット銀行を推奨しています。
今回は副業専用の銀行口座を開設するメリット・デメリットとネット銀行がおすすめできる理由、その選び方や開設方法についてご紹介していきます。
副業とプライベートで銀行口座は分けるべき?
これから副業を始める人は、プライベートと口座を分けるべきか悩まれる方も多いのではないでしょうか。
なかには銀行口座を新たに作るのが面倒と思う人もいますが、副業に掛かったお金の流れを管理するために銀行口座は分けておきましょう。
副業で成果を上げれば売上が入金されますし、パソコンや消耗品といった必要経費も発生します。
この時に何にいくら使ったのかを一目で区別する方法が銀行口座を分けることです。
プライベートと副業の入出金記録が混ざると、後々仕分けが大変になりますので、メインの口座とは分けて管理しましょう。
副業の銀行口座を開設するメリット
副業専用の銀行口座を開設し、プライベート口座と分ける具体的なメリットは3つあります。
仕分け・帳簿付けの手間が減る
副業で年間20万円以上の所得があった場合、確定申告をしなければなりません。
確定申告では1年間の売上や掛かった経費をまとめた資料を税務署に提出する必要があります。
ここで副業のお金だけが記帳された口座があれば、各科目の集計がしやすくなり、仕分け・帳簿付けの手間が省けます。
また手間が減れば、会計上の計算間違いのリスクも軽減できるので、後々の税金過不足の指摘を避けられるメリットもあります。
入出金記録が分かりやすくなる
副業をしていると売上の入金、交通費やスマホ代など、さまざまなお金が出入りします。
その時にプライベートと同じ口座にしてしまうと、入出金の回数が多い事でどれが副業のお金なのか判別が付きづらくなります。
ですが、副業専用口座であれば確実に入出金記録が把握できて、お金の流れがわかりやすいです。
屋号入りなら取引先に本気度もアピールできる
副業では報酬をもらう際に、取引先に銀行口座を伝えることがあります。
その時に個人名義だと、相手が「個人に仕事を任せても大丈夫か?」と不安を抱く可能性があり、マイナスの印象はあってもプラスの印象にはなりません。
副業とはいえビジネスとして行っていることから、屋号が入った口座であれば事業として本気で取り組んでいる姿勢が取引先に伝わります。
また取引先が安心感を抱き、信頼して仕事を任せてもらえるようになるでしょう。
副業の銀行口座を開設するデメリット
入出金の明確さや仕分けの手間軽減のメリットがある反面、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
詳しく解説します。
プライベート用よりも開設に手間がかかる
副業の口座は日常で使用する個人口座よりも開設に手間がかかります。
なぜなら銀行へ提出する書類の中で、事業の実態を証明するものなど必要な資料を一式揃えなければならないからです。
また書類を提出し口座開設手続きをすると審査にかけられる場合があり、最悪の場合は審査落ちの可能性もあります。
ですので、書類を用意する手間と審査によって時間がかかるデメリットがあることを覚えておきましょう。
資金移動の手間・振込手数料が発生する
口座を分けると副業で稼いだお金をプライベートで使用したい時や経費の支払時に、副業口座から資金を移動するのが面倒になります。
また大抵の銀行では振込時に手数料がかかるので、1回の金額は数百円でも回数が重なれば負担が大きいです。
せっかく稼いだ利益が目減りする可能性あるので、注意しましょう。
副業用口座にネット銀行がおすすめできる理由
副業用口座を選ぶ時はネット銀行がおすすめです。その理由は下記の3つです。
- 副業関連での提携が多い
- 手数料が安い・一定回数が無料
- 振込手続きなどが24時間利用できる
1.副業関連での提携が多い
インターネット銀行は他行よりもインターネット関連での提携サービスが多いです。
例えばヤフーオークションではジャパンネット銀行を利用すると、手数料が無料になったり、ポイントが付与されたりします。
クラウドソーシングサイトのランサーズでは楽天銀行を振込先口座に設定すると、口座への送金手数料が通常500円のところ100円となります。
このようにインターネット銀行は副業関連サービスと提携している場合が多く、インターネット銀行を利用するだけでメリットを享受できます。
2.手数料が安い・一定回数が無料
インターネット銀行は他行と比較して手数料が安いです。
実店舗がある銀行とは異なり、インターネット銀行は人件費、店舗の家賃、光熱費がかからないため、その分手数料を安くできるためです。
例えばATM手数料、振込手数料は回数や金額限定で無料になる銀行が多く、一般的な銀行よりもかかる手数料ははるかに安いです。
3.振込手続きなどが24時間利用できる
インターネット銀行は原則として24時間利用できます。
サラリーマンの方の場合は日中の平日は仕事をしていることがほとんどかと思いますので、銀行の営業時間中に実店舗に行ける場合は少ないでしょう。
そのため、仕事が終わった後に利用できる銀行は必須ともいえます。
インターネット銀行の場合は残高の確認、入出金の処理などの銀行処理を24時間受付しています。
仕事が終わった後はもちろん、通勤時間や休み時間などちょっとしたスキマ時間でも処理ができ、利便性が高いです。
ネット銀行口座の選び方
ここまでに、副業口座はネット銀行が良い理由を解説しました。次は、具体的に目的に応じたおすすめの銀行口座を順に紹介していきます。
目的に合わせて銀行口座を選ぶ
ATMの利用が多いならPayPay銀行(旧:ジャパンネット銀行)
PayPay銀行(旧:ジャパンネット銀行)は下記の特徴があります。
・ | ATMの手数料が月に1回無料 |
・ | ATM手数料が3万円以上は無料 |
・ | トークンを導入しているため、振込時のセキュリティ性が高い |
・ | ヤフオクでの優遇措置がある |
ATM手数料が3万円以上の場合、入金、出金ともに手数料が無料になるため、ATMでの利用が多い方におすすめの銀行です。
ポイントを貯めたいなら楽天銀行
楽天銀行は下記のような特徴があります。
・ | 他行宛振込手数料が最大3回まで無料 |
・ | ATM手数料が最大7回まで無料に |
・ | 他の楽天サービスとの連携でお得に |
・ | クラウドソーシング「ランサーズ」の報酬振込手数料が100円に |
・ | 他行からの振込でポイントが獲得できる |
ランサーズや楽天サービスを利用している方におすすめの銀行です。
振込処理が多いなら住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行は下記のような特徴があります。
・ | 同銀行間での振込手数料は無料 |
・ | 他行振込手数料、引き出し手数料が最大15回まで無料、有料時も154円と非常に安価 |
その他クレジットカード「ミライノカード」も利用すると優待が拡充します。 手数料が全般的に安いのが特徴ですので、銀行を利用されることが多い方におすすめの銀行です。
☆各ネット銀行口座開設の流れ
屋号・法人名義の銀行口座は開設審査が厳しいのか?
個人口座に比べて屋号・法人名義の銀行口座開設は難しいという声を耳にします。では一体なぜ開設が厳しいのか、その理由と成功のコツを解説していきます。
個人名義の口座より開設のハードルが高い理由
個人名義であれば、本人確認の身分証を提示して即日口座を開設できます。
ですが、屋号・法人口座は開業届の控えや屋号宛ての郵便物など事業の存在を示す書類の提出が求められます。
その後、銀行による開設審査を通過して初めて開設できるのです。
しかし、審査に通るかは不透明で落ちる可能性も大いにありえます。
仮に審査に落ちた際も詳細の理由は教えてもらえないので何を改善すべきかわかりにくく、個人口座よりもハードルは高くなるといえるでしょう。
口座開設を成功させるポイント
では屋号・法人口座を問題なく開設するにはどうしたらよいのでしょうか。成功する2つのコツをご紹介します。
個人口座を持っている銀行を選ぶ
・関連会社のサービスを利用している
・銀行の支店が仕事場(自宅)に近い
・融資を受ける
1つ目はプライベートで使用している個人口座の銀行を選ぶのが最適です。
銀行はこれまでの繋がり、いわゆる「縁」を取引する上で重視しています。
なぜなら、既に取引があれば銀行は信用できる人物とみなし、安心して取引できるからです。
他にも銀行からの信用を増やす方法として、上記に上げた「関連会社サービスの利用」「自宅から銀行の支店が近い」「融資」などがあります。
審査通過の鍵はいかに信用を高めるかにあるので、既に縁のある銀行を活用して信頼を積み上げていきましょう。
個人事業主に特化した銀行口座を選ぶ
2つ目は個人事業主に重きを置いた銀行を選択することです。
たとえば地域に根付いた地方銀行や信用金庫など、規模が小さくても一顧客として認識してくれる銀行であれば口座が開設しやすいといえます。
またネット銀行も個人事業主が口座開設しやすいので、活用していきましょう。
一方でメガバンクは個人事業主でも口座を開設できるものの、比較的規模の大きい事業主が顧客の中心となっています。
ですので、口座開設の際はネット銀行、地方銀行や信用金庫を優先して選択しましょう。
屋号口座開設で注意すべき書類
屋号口座を開設する際に用意すべき資料が複数あります。ここでは注意すべき資料について解説していきます。
屋号確認資料
屋号口座では実際に屋号での活動を証明する資料を銀行に提出します。
たとえば、
・個人事業主の開業届の控え
・税務署収受印付の確定申告書
・納税証明書
などがあり、銀行によって必要な書類は異なるので事前に確認しておきましょう。
屋号で間違いなく活動していることを示す資料が複数あれば、より銀行からの信頼も高まります。
細かな領収書や郵便物なども捨てずに取っておきましょう。
副業専用の銀行口座を開設する手順
ここまで屋号・法人口座開設のコツを紹介したところで、次に具体的な手順を説明していきます。
申込窓口へ必要書類を提出
まずは銀行窓口へ必要書類を提出します。
個人口座と基本的な流れは変わりませんが、必要になる書類の種類は異なりますので注意してください。
支店がないネット銀行の場合は、各銀行のホームページから申込みます。
書類は郵送あるいは写真を送付するなど、それぞれの銀行の指示に従って提出しましょう。
必要書類について
銀行窓口に提出する書類は、屋号付き口座でなければ個人で開設する際に必要な本人確認書類と同じになります。
◆本人確認書類
・運転免許証
・運転経歴証明書
・パスポート
・マイナンバーカード
・身体障害者手帳など
屋号付き・法人口座の場合は、屋号や法人での活動実態を証明する資料を本人確認書類に加えて窓口に提出します。
◆屋号・法人資料
・開業届
・確定申告書の控え
・公共料金の領収書
・社会保険料の領収書
・オフィスの賃貸契約書
・名刺
・営業許可書
・法人の印鑑証明書など
※屋号あるいは法人によって必要な書類が異なることがあります。
また銀行によって求められる資料が違いますので、事前に確認しましょう。
開設審査(審査がない金融機関もある)
必要書類を揃えて銀行窓口に提出、受理されると次に開設審査に移ります。
審査では、たとえば過去5年以内に反社会勢力に属していないかなどを銀行が調査をして問題無いかを判断します。
また振り込め詐欺といった犯罪による目的での申し込みも後を絶たないため、事前に銀行側でチェックも行っているのです。
こういった確認により審査に時間がかかったり、追加資料を求められる場合があるので、開設審査は時間を要するものと認識しておきましょう。
審査の有無については金融機関によって違いますので、それぞれ確認してみてください。
キャッシュカード、通帳(ID・パスワード)の引き渡し
開設審査が無事に通れば、キャッシュカート・通帳の受け取りになります。
通帳は銀行窓口での受け取りもありますが、キャッシュカードは簡易書留郵便などで自宅に送られます。
このキャッシュカードを受け取らない、もしくは受け取れなかった場合は取引に制限がかかる可能性があります。
忘れずに受け取りましょう。
それぞれの銀行によって窓口あるいは郵便での発送など方法が異なりますので、申込時に確認するとよいでしょう。
副業とプライベートでは銀行口座を分けて管理しよう
ここまで副業とプライベートで銀行口座を分けるメリット・デメリット、おすすめのネット銀行、屋号・法人口座の開設について紹介しました。
手続きや申込、開設審査によるデメリットはありますが、やはり分けて管理する方がメリットは大きいです。
・副業の資金の流れがわかりやすい
・仕分けの手間なく確定申告できる
・屋号口座は信頼されやすく、安心感を与えられる
など、デメリットを補えるメリットがあります。
副業を始めようと思ったら、まずは副業専用口座を作りましょう。
副業専用の銀行口座についてのまとめ
今回は副業専用の銀行口座を開設するメリット・デメリットと口座の開設方法についてご紹介してきました。
副業をするなら専用口座の開設、そしてネット銀行の利用がおすすめです。
しかし、人によってどの銀行が良いかは異なりますので、本記事を参照にご自身に適した銀行を利用してみてください。
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