2017.08.22
副業ブログは不労所得・権利収入になる?アフィリエイトの現実と始め方、ステマ規制の注意点
「ブログは一度記事を書けば、あとは自動で収入が入る“権利収入”になる」。副業を調べていると、こんな話を目にすることがあります。副業アカデミーにも、「ブログやアフィリエイトで不労所得をつくれますか?」という相談がよく寄せられます。
結論からいうと、ブログが何もしなくても収入を生み続ける、ということはほとんどありません。アフィリエイトをしている人の半数以上は、月の収入が1,000円未満という調査もあります。さらに、生成AIの普及やGoogle検索の変化で、ブログを取り巻く環境はここ数年で大きく変わりました。
この記事では、ブログで収入を得る仕組みと、データで見る現実、AI時代に難しくなった理由、2023年から必要になった「広告」表示のルール、始める手順を解説します。あわせて、ほかの副業との比べ方も紹介します。
この記事の要点
日本アフィリエイト協議会の調査(2025年12月)では、アフィリエイトの月収が1,000円未満の人が52.5%、月3万円以上の人は12.4%でした。
記事はネット上に残りますが、検索順位や紹介する商品の条件は変わるため、更新を続けなければ収入は落ちていきます。「書いたら放置で稼げる」とは考えないほうが安全です。
生成AIで記事を量産するサイトが増え、検索結果にAIによる概要も表示されるようになりました。自分の経験など、AIにはない情報がこれまで以上に重要です。
2023年10月から、アフィリエイトなどの広告には「広告」「PR」とわかる表示が必要になっています(ステマ規制)。
ブログで収入を得る仕組み
ブログで収入を得る方法は、主に次の3つです。
方法
仕組み
アフィリエイト(成果報酬型広告)
記事で商品やサービスを紹介し、読者がリンクから購入・申込をすると報酬が入る。ASP(広告主とブログをつなぐサービス)に登録して始めるのが一般的
クリック型広告(Googleアドセンスなど)
ブログに表示された広告が見られたりクリックされたりすると報酬が入る。1回あたりの報酬は小さく、多くのアクセスが必要
有料記事・自分の商品の販売
noteなどで有料記事を販売したり、自分のサービスにつなげたりする
ブログは「権利収入」「不労所得」になる?
ブログの記事は、削除しない限りインターネット上に残り、書いたあとも読まれ続ける可能性があります。この点が「資産になる」「権利収入になる」と言われる理由です。
ただし、実際には次のような理由で、何もしなければ収入は続きにくいのが現実です。
検索順位は変わる:Googleの評価の見直しや、競合サイトの登場で、ある日を境にアクセスが大きく減ることがあります
紹介する商品の条件が変わる:アフィリエイトの広告は、報酬額の変更や提携の終了がよくあります。終了した広告のリンクからは報酬が発生しません
情報が古くなる:制度や価格、商品の内容が変われば、記事を直さないと読者の役に立たなくなり、評価も下がります
ブログは、収入が出るまでに時間がかかり、収入が出てからも見直しを続ける必要がある副業です。「一度書いたら放置で稼げる」とは考えないほうが安全です。
データで見るアフィリエイト収入の現実
日本アフィリエイト協議会(JAO)が2025年12月に実施した調査(ブログなどでアフィリエイト広告を掲載している1,000人が回答)では、月の収入は次のようになっています。
調査年
月1,000円未満
月3万円以上
2021年
68.6%
8.7%
2023年
66.2%
9.4%
2025年
52.5%
12.4%
出典:一般社団法人日本アフィリエイト協議会「アフィリエイト市場調査2025」
月3万円以上の人は少しずつ増えていますが、それでも10人に1人ほどです。半数以上の人は、月1,000円に届いていません。回答者の約3割はアフィリエイト歴が5年以上あり、長く続けている人を含めてもこの結果です。
AI時代にブログが難しくなった理由
AIで記事を量産するサイトが増えた
生成AIを使えば、誰でも短時間で記事を作れるようになりました。その結果、同じようなテーマの記事が大量に作られ、検索結果での競争が激しくなっています。
Googleは、検索順位を上げることを主な目的として、価値の低いページを大量に作る行為をスパムとして扱っています。AIで作ったかどうかに関係なく、読者の役に立たない記事を量産すると、サイト全体の評価が下がるおそれがあります。
検索結果だけで疑問が解決されることが増えた
Google検索の結果に、AIによる概要が表示されるようになりました。簡単な疑問は検索結果の画面で解決されるため、ブログ記事までクリックされにくくなる傾向が指摘されています。
「自分の経験」が以前より大切になった
AIが書けるのは、すでにネット上にある情報をまとめた文章です。実際に使ってみた感想、自分で調べて比べた結果、仕事で得た知識など、あなたにしか書けない情報が、読者にもGoogleにも評価されやすくなっています。
ステマ規制:アフィリエイトには「広告」「PR」の表示が必要
2023年10月1日から、広告であることを隠した宣伝(ステルスマーケティング)が、景品表示法で規制されるようになりました。アフィリエイトのように、広告主から報酬を受け取って商品を紹介する場合は、読者が広告だとわかるように「広告」「PR」などと表示する必要があります。
規制の対象になるのは広告主ですが、ASPや広告主から表示を求められ、守らないと提携の解除などにつながることがあります
表示は、記事の冒頭など、読者がすぐに気づける場所に、わかりやすく入れます。ページの最下部に小さく書くだけでは不十分とされています
商品の効果を誇張したり、根拠のない「No.1」「必ず効く」などを書いたりすることも、景品表示法の問題になりえます。化粧品や健康食品は、薬機法で表現できる効果が限られている点にも注意が必要です
ブログを始める手順
ブログを用意する:無料のブログサービスか、自分でサーバーとドメインを契約してWordPressなどで作るかを選びます。無料サービスは手軽ですが、アフィリエイトを禁止しているサービスもあるので規約を確認してください。サーバーとドメインは、合わせて月1,000円前後から使えるものが多いです
テーマを決める:自分の仕事や趣味など、経験をもとに書けるテーマに絞ります。医療やお金など、人の健康や生活に大きく関わるテーマは、専門家の情報が優先されやすく、誤った情報を書いたときの影響も大きいため慎重に選びましょう
記事を書く:読者の疑問に、自分の経験や調べた事実で答える記事を書きます。AIを使う場合も、内容の確認と自分の言葉での加筆は欠かせません
ASPに登録する:記事がある程度そろったら、ASPに登録して紹介したい商品を探します。多くのASPには、ブログの審査があります
数字を見て改善する:Search ConsoleやGoogleアナリティクスで、どの記事が読まれているか、どんな検索で表示されているかを確認し、記事を直していきます
収益が出るまでの期間は人によって大きく異なり、数か月から1年以上かかることも珍しくありません。
ブログ・アフィリエイトが向いている人
書くことや、調べて比べることが好きな人
仕事や趣味で、人に伝えられる経験や知識がある人
すぐに収入が出なくても、長い期間コツコツ続けられる人
反対に、「早く副業の収入の手応えがほしい」「文章を書くのは苦手」という人には、負担が大きく感じられるかもしれません。
早く手応えがほしいなら:ほかの副業と比べてみる
副業を探している目的が「本業以外の収入をつくること」なら、ブログにこだわらず、ほかの副業と比べて選ぶのがおすすめです。たとえば、商品を仕入れて販売する物販は、売れたときに利益が出る仕組みのため、集客が育つまで待つ必要があるブログとは進み方が違います。
ブログ・アフィリエイト
物販
初期費用
少ない(サーバー代など)
仕入れの資金が必要(少額から始められる)
収入が出るまで
アクセスが集まるまで時間がかかる
商品が売れれば、その分の利益が出る
主な作業
記事の執筆・更新、集客
商品のリサーチ、仕入れ、出品、発送
主なリスク
アクセスが集まらない、検索順位の変動
売れ残り、値下がり、送料や手数料で利益が減る
必要な手続き
広告の表示(ステマ規制)
中古品を仕入れて売る場合は古物商許可
物販にも、売れ残りや値下がりで損をするリスクがあり、誰にでも合うわけではありません。初期費用、使える時間、得意なことを書き出して、いくつかの副業を比べてから選びましょう。Webライティングとの比較は「Webライティングの副業はAIで稼げる?」で解説しています。
よくある質問
Q. ブログは本当に権利収入・不労所得になりますか?
A. 記事はネット上に残るため、書いたあとも読まれ続ける可能性はあります。ただし、検索順位や紹介する商品の条件は変わるため、更新を続けなければ収入は落ちていきます。何もしなくても収入が続くとは考えないほうが安全です。
Q. ブログ・アフィリエイトでどれくらい稼げますか?
A. 人によって大きく異なり、収入が出ない人も多いです。日本アフィリエイト協議会の2025年の調査では、月の収入が1,000円未満の人が52.5%、月3万円以上の人は12.4%でした。
Q. AIで記事を書けば、ブログで稼げますか?
A. AIで記事を作ること自体は禁止されていませんが、AIで量産したありふれた記事は、検索で評価されにくくなっています。Googleは、価値の低いページを大量に作る行為をスパムとして扱っています。自分の経験や調べた事実を加えることが大切です。
Q. アフィリエイトの記事に「PR」の表示は必要ですか?
A. 必要です。2023年10月から、広告であることを隠した宣伝は景品表示法で規制されています。アフィリエイトで商品を紹介する記事には、記事の冒頭など読者がすぐ気づける場所に「広告」「PR」などと表示しましょう。
Q. 無料ブログでもアフィリエイトはできますか?
A. できるサービスもありますが、アフィリエイトを禁止していたり、条件を設けていたりするサービスもあります。規約違反でブログが削除されることもあるため、始める前に必ず規約を確認してください。
Q. ブログを始めるのに費用はかかりますか?
A. 無料のブログサービスなら費用はかかりません。自分でサーバーとドメインを契約する場合は、合わせて月1,000円前後から使えるものが多いです。
Q. 収益が出るまでどれくらいかかりますか?
A. テーマや書く量、競合の状況によって大きく異なります。数か月から1年以上かかることも珍しくなく、収益が出ないまま終わる人も少なくありません。
Q. ブログの収入は確定申告が必要ですか?
A. 会社員の場合、ブログなどの副業の所得(収入から経費を引いた金額)が年20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも、住民税の申告は別に必要です。
Q. 会社員がブログで収入を得るのは副業になりますか?
A. ブログで継続して収入を得ることは、一般に副業として扱われます。勤務先の就業規則で認められているかを確認し、許可制や届出制なら手続きをしてから始めましょう。
※この記事は、執筆時点の公開情報をもとに一般的な内容を解説したものです。ブログやアフィリエイトの収入は、テーマ、記事の量と質、市場の状況などによって大きく異なり、収入を保証するものではありません。広告表示のルールの詳細は消費者庁のWebサイト、税金は国税庁のWebサイトや税理士などの専門家にご確認ください。
まとめ
ブログの記事はネット上に残るため「権利収入になる」と言われますが、検索順位や広告の条件が変わるため、何もしなくても収入が続くことはほとんどありません。調査では、アフィリエイトの月収が1,000円未満の人が半数を超えています。生成AIの普及や検索の変化もあり、自分の経験にもとづく情報がこれまで以上に重要になりました。アフィリエイトの記事には「広告」「PR」の表示も必要です。
書くことが好きで、長く続けられる人には今でも挑戦する価値があります。一方で、早く副業の手応えがほしい人は、物販などほかの副業と比べてから選ぶのがおすすめです。
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